高配当ETF(VYM,SPYD,HDV)を併用する意義について考えてみる

「高配当ETFで有名なVYM,SPYD,HDVを同時に保有する意味ってあるの?」

この記事では、高配当ETFであるVYM、SPYD、HDVを同時に運用する意義について、いろいろ考えてみたいと思います。

  

【読んでほしい人】

FIREを目指している人

高配当ETFに興味がある人

・高配当ETFの複数運用をしている人、または検討している人

 

 高配当ETF(VYM,SPYD,HDV)を併用する意義について考えてみる

高配当ETFの併用(1)

VYM,SPYD,HDVは米国を代表する高配当ETFです。

私は勝手に『高配当御三家』と呼んでいます。

今回は、この高配当御三家を同時運用する意義について考えてみたいと思います。

それぞれの基本情報はこちらになります。

高配当御三家基本情報
高配当御三家 2020.10.8

 

運用会社と運用開始年

運用会社
※情報についてはそれぞれのHPより

ご覧の様に運用会社は米国、というより世界を代表するバンガード社、ステート・ストリート社、そしてブラック・ロック社です。

運用会社がそれぞれ違うというのは、分散という観点でひとつのリスクヘッジになっているかもしれません。

が、この3社がどうこうなるという未来はあまり想像できませんね。

3社とも信頼と実績があり、これらの会社が仮に破綻する様なことがあれば、とてつもない金融危機が起きそうです。

それぞれのETFの運用開始年については、VYMが一番歴史が長くリーマンショックも経験しています。

SPYDは2015年の設定で比較的歴史の浅いETFと言え、純資産総額も約2160憶円と3つの中では一番低いです(純資産総額:VYMは約3.6兆円 HDV約6030憶円)。

実績が少ないので今後の動きについては不安を覚えるかもしれません。

しかし、先に述べた様に信頼と実績のある3大運用会社が手掛けているのでパフォーマンスはともかく、償還や上場廃止など途中でETFそのものが無くなる様な可能性は限りなく少ないと思います。

とはいえ、絶対はないのでヘッジを効かせる意義はあるかもしれませんね。

ちなみに、ETFは保有証券になりますので、通常は分別管理が義務付けられます。したがって仮に保管期間やファンドの運用会社が破綻したとしても、その保有証券は受益者の資産として保護されるそうです。

資産が守られるのは安心ですね。次の投資先を探さなくてはいけませんが。

 

銘柄数と構成割合(Weight)

次に銘柄数とその構成割合(Weight)について見ていきます。

各ETFとも定期的にリバランスによって組入銘柄が変動するので、あくまで現時点でのデータとしてご覧ください(2020.10.11)

高配当ETFベン図

上のベン図は、それぞれのETFの構成銘柄の重複具合を示しています。

ご覧の様に、ほとんどの構成銘柄はVYMに含まれています。

HDVに至っては、75銘柄中71銘柄がVYMと重複している事になります。

これを見る限り、VYMだけ持っていれば問題ないのではないかという結論になりそうですね。

しかし、これはあくまで銘柄の重複だけを見た図に過ぎず、構成割合(Weight)まで含めると違った側面が見えてきます。

例として、3つのETFで重複している14銘柄の構成割合(Weight)の一覧を以下に示します。

構成割合(Weight)

それぞれのETFは株価も時価総額も違うため一概にこうだとは言えませんが、ETFによってたとえ重複している銘柄でも構成割合(Weight)が違い、これによって投資先への比重が変化している事がイメージできると思います。

本当は綺麗に計算して提示したかったんですが、気が遠くなりそうだったんであきらめました。

あくまでETFによって資金配分が大きく違うという事をイメージしてもらえればいいと思います。

これにより、人によっては併用の意義が見えてくると思いますし、別にいいかなと考える人もいると思います。

 

では、なぜETFによって構成割合が違うのかという事になりますが・・・

そもそもETFの定義とは以下の様になっています。

ETFとは

ETFは特定の指数(日経平均株価やS&P500など)に連動する運用成果を目指すファンドのことを言います。

※ETF=Exchange Trader Fund

この連動する特定の指数がETFによって違う為、同じ銘柄でも構成割合(Weight)が違ってくるのです。

それぞれのETFが連動する指数を見ていきましょう。

 

まずVYMですが、このETFはFTSEハイディビデント・イールド・インデックスへの連動を目指しています。

【VYM】FTSEハイディビデント・イールド・インデックスとは

米国株式市場における高配当銘柄を対象とし、REIT(不動産)を除く銘柄で構成される時価総額加重平均型の株価指数をいいます。

ご覧の様に時価総額によって構成割合が決まります。

時価総額の小さい中小企業は例え構成銘柄に含まれていたとしても、その構成割合(Weight)は微々たるものになります。

VYMは420以上の構成銘柄数を誇りますが、約270銘柄は0.1%にも満たない構成割合(Weight)です。

分散が効いているので1社2社が減配や無配転落してもどうという事ない安定感があります。

しかし、同時に中小型株の割合が少ないので景気回復時等の力強い上昇等は期待できない側面もあります。

また、VYMは不動産(リート)銘柄を含みません。

SPYDと重複しない銘柄のほとんどは不動産(リート)銘柄になります。

後述しますが、セクターという観点でも併用の意義があると言えます。

VYMの詳細は、こちらの記事をご覧ください。

 

次にSPYDについてです。

SPYDはS&P500® 高配当指数(S&P® 500 High Dividend Index)に連動を目指すETFです。

【SPYD】S&P500® 高配当指数(S&P® 500 High Dividend Index)とは

S&P500指数銘柄の中で、配当利回り上位80銘柄で構成される均等加重平均型の株価指数をいいます。

SPYDは均等加重平均を採用しているので、銘柄の時価総額に関係なく同じような構成割合(Weight)になります。

80銘柄で構成されているので、リバランス直後はだいたい1.25%前後に落ち着く計算です。

これが時間が経つにつれて少しずつ割合に変化が見えますが、銘柄によって大きく差が出るような事は稀です。

時価総額に関係なく満遍なく均等に配分しているため、中小型株の値動きに大きく影響を受けます。

その関係で景気回復時などの上昇時には大きく株価が上昇する事が期待できますが、反面、経済ショック時などには暴落になる可能性が高いです。

今回のコロナショックで実証されましたね。

得意な時期と苦手な時期がはっきり分かるETFです。

そのピーキーな性能を認識しておきましょう。

SPYDの詳細については、こちらの記事をご覧ください。

 

最後にHDVです。

HDVはモーニングスター配当フォーカス指数への連動を目指すETFです。

【HDV】モーニングスター配当フォーカス指数とは

いわゆるスマートベータ指数の一種に数えられる配当加重平均型の株価指数を言います。

財務指標に着目し、高配当に加えて財務健全性についても一定の評価を受けた75銘柄から構成されています。

HDVは配当加重によって構成割合(Weight)が決まります。

つまり、企業が支払った配当をもとに割合が決定されます。

これによりHDVの構成割合(Weight)はかなり特異なものになっています。

VYMで最も構成割合が大きいのは【JNJ】で3.98%ですが、HDVにいたってはトップの【T】が9.08%と一割近くもあるのをはじめ、上位10銘柄で全体の約57%を占めます。

HDV構成銘柄上位10

特殊な構成割合ですが、組入基準に財務指標も取り入れている為、不景気時にも安定して分配金を出す能力に長けています。

今回のコロナショックでも実証されており、年ベースでは増配傾向にあるから驚きですね。

HDVに関する詳細は、こちらの記事をご覧ください。

 

この様に、3つのETFはそれぞれの連動指数が違う為に違う特性を持ち、銘柄の構成割合(Weight)も異なっています。

これを利と取るか、不要と取るかによって併用する事の意義が変わると思います。

  

分配金利回り

高配当御三家基本情報
2020.10.10

次に分配金利回りについて見ていきましょう。

それぞれの利回りは直近1年間の分配金と現在の株価から割り出している税抜前の値になります。

ご覧の様に3つとも3%以上で高配当と言える水準だと思います。

しかし、ここに税金が入ってくるとVYMのみ3%を割り込んできます(税引後2.5%)。

インカム投資家としては税引後で、せめて3%は欲しいというのが本音ではないでしょうか。

【注意】ここからは個人の意見です。

VYMだけでは利回りが足りない。

ならば他で補えばいい、というなんとも安直な提案をさせていただきます。

VYMにあわせて、他の高配当ETFであるSPYDやHDVを併用する事によって利回りの調整が可能だと思います。

浅はかと思われる方もいると思いますが、これも一つの併用する意義になり得るのではないでしょうか。

ただ、ここに増配率も加味してくると少し話が変わってきます。

実績から考慮すると、この3つのETFで最も増配率の高いETFはVYMになります。

直近10年程度なら併用の意味もあると思いますが、30年以上の長期投資で考えるのであればVYM一本でも十分なリターンを得られるのではないかと考えます。

私個人としては『バリスタFIRE』を目指しているので、併用に意義を見出しています。

いずれにせよ、個人の物差しによって考え方は変わるでしょう。

あくまで参考にしていただければ幸いです。

 

構成セクター

最後に構成セクターについて見ていきます。

VYMセクター割合
SPYDセクター割合
HDVセクター割合

3つ並べてみると、それぞれのETFでセクター割合が異なる事がよく分かると思います。

不動産(リート)を持っているのはSPYDだけですし、エネルギーや通信が強いのはHDVです。

VYMは比較的バランスよくセクター分散している印象を受けますし、他と比べて一般消費財やテクノロジー(情報技術)の割合が大きいですね。

この様にそれぞれが得意なセクターを持っていますので、同時に運用する事によってそれぞれを補うという観点では、併用する意義(利点)が見えてくるのではないでしょうか。

 

 おわりに

高配当ETFの併用(まとめ)

様々な観点で、高配当ETFを複数併用する事の意義を考えてみました。

色々考えてみましたが、やはり人によって併用する必要性のあるなしは異なるのではないかというのが率直な感想です。

個人のリスク許容度や投資スタイル、投資期間、目標など様々な要素が絡み合って併用する事への意義を見出せるか否かが変わってくると思います。

つらつらと色々書いてみましたが、こういう考え方もあるのか程度に受け止めていただいて、投資方針の参考にしていただければ幸いです。

 

という事で今回は以上となります。ありがとうございました。

投資は個人の責任で、納得がいくまで調べてからする様にしましょう。

いつかはFIRE!

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